@viva100s

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インターネット広告の闇

www.nhk.or.jp

クローズアップ現代+の録画を見ました。フェイク広告の特集でした。

インターネット広告には色々と問題があるわけで、それを周知する意味ではよい番組でした。突撃取材もしっかりしていて、さすがNHK、といったところです。

しかし一つちょっと気になる点がありました。

番組途中、フェイク広告に出演した男性のコメントがあり、「私はこの商品を使ったことはないが、使っていたという演技をして広告動画に出演しました」とのこと。

とんでもないことだ、みたいな雰囲気だったけど、おいおいそんなこと言ったら民放TVのCMだって同じじゃね? と思ったのは私だけではないはず。

車のCMに出ている人が、全員その車を持っているわけないし、「おいしい!」と食レポする芸能人が必ずしも本心ではないはずです。TV番組にはほぼ演出が入っていて、ほとんどが作り話でありフィクション(創作物)です。

また、民放TVの構造上、CMを出稿してくれるスポンサー企業からのお金で番組を作っているわけで、企業をけなすような番組構成になりようがありません。むしろ、企業を持ち上げるような番組になるのが道理です。

何が言いたいかというと、インターネット広告のフェイクと同じ問題は、実はあらゆるところに存在していて、民放TVでは日常的に行われている、ということです。ただ、それが見分けやすいかどうか、悪質かどうかという点が異なるわけです。

TVの方がお金をかけてCMを作っているので、フェイクには見えないように作られているし、比較的良心的な作りになっています。だからTV広告も分かりづらいけど、広い意味ではフェイク広告もあるんじゃね、と思うわけです。特に健康グッズや健康食品の通販CMはグレーでは?

インターネットだと広告出稿が簡単だし、チェックも機能しない。そのため比較的分かりやすい悪質な広告が出てきてしまうのです。普通の人がみたら「怪しいな」と思える広告も簡単に出せてしまうのがインターネット広告なのです。

分かりやすい悪質な広告になぜ引っかかるんだ、と思うかもしれませんが、そんな当たり前のことに気づかない人たちが一定数いるのです。そして、そのリテラシーの低い人たちに対して、インターネット広告がリーチできるようになったのです。リテラシーの低い層が、パソコンやスマホを使うようになり、インターネットを使うようになったため、色々と問題が顕在化しているわけです。

メディアの情報はすべて疑うこと。特に甘くておいしい話は要注意。
疑って見ることを基本とすべし、ということを改めて教育・周知すべきです。